シニア世代の夫婦を中心に1階建て住宅の「平屋」が人気を集めています。ワンフロアでシンプルに暮らせる、家事をできるだけラクにしたい、階段の昇り降りがないから体力が落ちても安心、夫婦だけでミニマルな生活が送れる……など人気の理由はたくさん。
しかし平屋ならではの注意点もあるので、まず平屋に関して知識を深めるのがおススメです。ここでは夫婦を対象に平屋のメリットとデメリット、間取りの例などについてご紹介します。
ワンフロアのため料理、洗濯、掃除などの家事を効率よくこなす動線作りが可能。2階建て以上では舵をする際に移動が必要ですが、平屋なら全て1階で完結させられるのでとてもラクです。
新築で平屋を建てる場合、段差ゼロのバリアフリー設計にすることができます。ちょっとした段差につまづいてケガをする高齢者が増えている中で、フラットな平屋はとても安心ですね。
地震・台風などの自然災害が多い日本で、1階部分しかない平屋は揺れや風による被害を受けにくい構造といえます。
小さめの平屋なら20~25坪ほどですが、1階だけで実現するため広い敷地が必要になります。
周囲を高い建物に囲まれている場合、家全体の日当たりが悪くなる恐れがあります。
同じ床面積でも基礎部分は2階建てより平屋の方が広くなり、工事費がアップする場合も。
夫婦それぞれが快適に過ごせる開放的なリビング・ダイニングをメインに(21坪/1LDKの小さな平屋)
全体21坪のうち34.6㎡を使ったリビング・ダイニングと、7.1畳の部屋を合わせたコンパクトな平屋。リビング・ダイニングでは夫婦がそれぞれの時間を過ごしやすく、ゲストを招いてもくつろげます。ダイニングセットやソファの配置を変えればライフスタイルの変化にも対応できるフレキシブルさが魅力です。また4ヶ所ある収納スペースも嬉しいポイントです。
坪数 | 21坪 | 間取り | 1LDK |
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あえてリビングをなくし部屋数を増やしたプライバシー重視の間取り(21坪/3DKの小さな平屋)
6畳の和室×2を中心にすえ、あえてリビングを作らない思い切った造りに。夫婦で過ごす時はダイニングに隣接した7.5畳の洋室で、ゆっくりくつろぎたい時はそれぞれが和室でとお好みに合わせた過ごし方ができる点が大きなメリットです。ふすまを取り外せば12畳の和のリビングも実現可能です。
坪数 | 21坪 | 間取り | 3DK |
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ゆとりの広さとたっぷりの収納スペースで、くつろぎも快適さも両立した暮らしがかなう(28坪/3LDKの平屋)
7.5畳の部屋×2、4.5畳の部屋×1の他に全部で6つというゆとりの収納スペースがあり、沢山のアイテムをしまえていつでもスッキリきれいなお部屋が保てる間取りです。お掃除がラク、急な来客にも慌てなくてOKなのが嬉しいですね。手芸やアウトドアなどの用品をしまっておくのにも便利なので、お互いに趣味が多いご夫婦にもピッタリ。将来的にモノが減った際には4.5畳の隣にある収納を趣味用のスペースにもできます。
坪数 | 28坪 | 間取り | 3LDK |
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壁一面に作った大きな窓がかなえる豊かな採光が、1階とは思えないほどの明るさとすがすがしさを与えてくれます。また窓からは庭の緑や四季折々の花を楽しめ、ガーデニングが趣味のご夫婦にはぜひおすすめしたい間取りです。
屋根を付けたことで、雨の日も楽しめる素敵なリビングが実現しました。安心して洗濯物を干せる実用性の高さも嬉しいですね。普段はご夫婦で会話を楽しみつつ、家族や来客が来た時にはBBQも。実用性と楽しさが両立する暮らしが始まります。
この「グランドライフステージ」シリーズは通常の平屋では荷重面から難しい2階の増築も問題ありません。だから娘夫婦との同居や将来の二世帯住宅にも対応可能。もちろん増改築後も優れた耐震性を確保できます。
編集部からのひとこと
平屋に住むメリットやデメリット、実際の間取りなどについてご紹介しました。コンパクトで住みやすく、高い耐震性を誇り、フラットで老後も安心して暮らせる平屋は「終の棲家」としてシニア世代に非常に人気があります。一方で広い土地が必要、2階建てと比べると工事費がかかるなどの注意点もあるため、新築の際は土地選びや費用面など、住宅会社としっかり相談するのがおススメです。 子育てを終えたご夫婦は今後のライフプランや資金計画が立てやすく、満足度の高い平屋を建てることが可能です。実際に建てる際に意識したいのは何にこだわるかという点。「互いのプライバシーを重視」「趣味に没頭できる部屋や設備を作る」「広い庭と緑のある暮らし」など、平屋だからできる理想の住まいづくりを楽しみましょう。
小さな平屋が、注目を集める理由とは?